「沙耶……」 春ちゃんの心配するような声に、大兄ちゃんと勇兄ちゃんは少々、戸惑いながら、椅子に座った。 「……お前はなんで、相馬を庇う?」 理由なんて、わからない。 好きだから、ただ、好きだから、だ。 「……わからない。でも、傷つけてほしくない」 止めどなく溢れるこの涙は、悲しいからじゃない。 「大兄ちゃんも、勇兄ちゃんも、相馬も、みんな、大事な人だから……私のことで、傷つけあって欲しくないだけだよ」 うん、そう、この気持ちは。