「……目立ちたく、ないのに」
「いや、今更?」
薫たちと一緒にいる時点で、目立っていることは承知している。だから、いじめられていたことも。
自分の久々の失敗に頭を抱えた。
本当に、最悪である。
「……あああ!どうしようっ!」
「もう、どうしようもないよね」
「そんな、冷静な判断しないで!」
なにか、私に恨みでもあるのか、この幼馴染みは。
「それに、柚香だって……」「あの……っ!」
柚香の成績のことについて抗議しようとしたとき、何かが私達の空気に入ってきた。
「ん?」「え?」
柚香と揃って、声のした方を振り返る。
すると、そこにいたのは、四人の女の子。
「えーと……」
違うクラスの子だろうか。
顔に見覚えがないのだが。
頭を悩ませた私の隣で、柚香は笑った。
「13組の子でしょ?」
流石、生徒会長。
把握しているわけね。
「あ……は、はい!そうです!」
ツインテールの女の子、セミロングの女の子、ショートカットの女の子が二人……髪型で言うと、こんな感じ。
「あ、あああ、のっ!」
「う、うん?落ち着いて」
ツインテールの女の子は震える声で、アワアワとするもんだから、なんか、可愛い。
微笑むと、深呼吸した彼女は口を開く。


