「千歳」 「ん?」 側に寄り、手を握った。 「よろしく、ね」 うまくできるかは、わからない。 それでも、この人の側にいたい。 結婚なんて、したくなかった。 悲しい思いを、するのならって。 でも、今なら。 「ああ、よろしく」 この人に、すべてを委ねることができる気がするの。 貴方と生きるためなら、私はなんだって出来る気がする。