□沙耶side■



目覚めたときは、わからなかった。


何故か、とっても暖かくて。


目の前の安心するなにかに、私は頬を擦り寄せる。


そんな私の頭を撫でる、優しい手。


心地好くて、泣きそうになって。


私は、何かに回している腕に力を込めた。


落ち着く香り、このまま、ここにずっと……