「ですが……」
「良いんだ、な?」
「氷斗が良いって言ってんなら、良いじゃねーか」
流霞改め、弓を抱き締めながら、そう言った瀧に見習ってほしいものだと思う。
「……では、お言葉に甘えて。よろしく」
「ああ」
何千年ぶりの再会。
これが、吉と出るか、凶と出るか―――
「チッ、来るぞ」
誰よりも察知の早い、瀧が舌打ちをした。
ズルリ、と、黒いスライム紛いのものが動き出す。
「――ハッ、外道と化したか。一気に消してやる」
昔から、戦うことが好きだった瑛醒。
ワクワクしてて、とても、楽しそう。
だが。
「おい、弓のことを気にしてやれ」
「大丈夫だよ。守り抜くから。なぁ?」
「ん。瀧のこと、信じてる」
抱き合う、瀧と弓。
慣れているという、この感じ。
斬っても、斬っても、甦る敵に疲れを感じてきたとき、一陣の風が吹き抜けた。
「…………そなたらは、守護者であろう?何故、力を使わぬ?」
リン、と、鈴の音が響く。
「すべてを、終わらせるのでしょう?戦えぬ体である、沙耶の代わりに……私が、姫の援護をするわ」
錫杖を持った、女。
「巫女としての役目を、今、ここで果たします」
それは、かつての夕蘭で……。
「私達が愛した男は、もっと、格好良かったわよ?」
続いて、現れた精神体。
「姫のお陰で、具現化できたわ」
「これで、私たちを殺した相手の顔が見れるわね」
「全ては、始まりの巫女の意思のままに」
口々に笑い合う、夕蘭を含めた、十三人。
「さあて、と?終わらせよっか!」
その中には、病院にいるはずの桜と紗夜華の前世、桜華と紅雪がいて。
俺達は、目を見開いた。


