【完】☆真実の“愛”―君だけを―2




「ですが……」


「良いんだ、な?」


「氷斗が良いって言ってんなら、良いじゃねーか」


流霞改め、弓を抱き締めながら、そう言った瀧に見習ってほしいものだと思う。



「……では、お言葉に甘えて。よろしく」


「ああ」


何千年ぶりの再会。

これが、吉と出るか、凶と出るか―――



「チッ、来るぞ」


誰よりも察知の早い、瀧が舌打ちをした。


ズルリ、と、黒いスライム紛いのものが動き出す。



「――ハッ、外道と化したか。一気に消してやる」


昔から、戦うことが好きだった瑛醒。


ワクワクしてて、とても、楽しそう。


だが。


「おい、弓のことを気にしてやれ」


「大丈夫だよ。守り抜くから。なぁ?」


「ん。瀧のこと、信じてる」


抱き合う、瀧と弓。


慣れているという、この感じ。


斬っても、斬っても、甦る敵に疲れを感じてきたとき、一陣の風が吹き抜けた。


「…………そなたらは、守護者であろう?何故、力を使わぬ?」


リン、と、鈴の音が響く。


「すべてを、終わらせるのでしょう?戦えぬ体である、沙耶の代わりに……私が、姫の援護をするわ」


錫杖を持った、女。


「巫女としての役目を、今、ここで果たします」


それは、かつての夕蘭で……。


「私達が愛した男は、もっと、格好良かったわよ?」


続いて、現れた精神体。


「姫のお陰で、具現化できたわ」


「これで、私たちを殺した相手の顔が見れるわね」


「全ては、始まりの巫女の意思のままに」


口々に笑い合う、夕蘭を含めた、十三人。


「さあて、と?終わらせよっか!」


その中には、病院にいるはずの桜と紗夜華の前世、桜華と紅雪がいて。


俺達は、目を見開いた。