「どしたー?傷、治ってねぇのか?」
女と手は離さないまま、千羽の敷地内にズカズカと近付いてくる瀧。
「そうだ!久々に勝負、しねぇ?」
背に背負っていた、剣。
それは。
「『月華』!」
見たことがある、月姫が持っていた剣の眷属。
「よく、覚えてんなー。まさか、記憶ねぇやつ、守護聖にいない?」
「……全員、持ってる」
「つか、なんだよ。そのテンション」
「ないのは、巫女だけだ」
「お前、本当に一回、紅覇に生まれ変わったのかよ?」
「わーお。空音、光煌、風我、炎樹……お前ら、変わってねぇな。俺の繊細な心が砕け散っちまうだろ」
肩を剣で、ポンポンと叩きながら、彼は言う。


