【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



「散れ……っ!!」


突如、耳なりのような音が響き、暗雲の中、雷が敵に落ちてくる。


敵たちは、唸り声をあげ、散っていく。


「治癒万風」


そして、寸刻の間も空けず、そう言いながら、どこからか取り出した扇を地にふわりと置いた。


「快癒」


敵がいなくなった安堵感からか、座り込むやつら。


薫達も、癒えていなかった傷のために座り込んで、肩で荒い呼吸をしていた。


放っておけば、必ず、死ぬ。


そんなときに、この術。


傷を負った俺たちの足元には、円を描いて経文が浮かび、俺たちの傷を癒し、服を元通りにしていく。


人外のものを家族にもち、その血が流れる俺。


そして、前世の記憶をもち、または、知っていて、多少のことには驚かない、柚香たちや俺らでも、この現象には驚く。