【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



血を流す妖怪たち。


刀を必死に振り落とすも、消えない敵。


「悪いが」


めちゃくちゃな現場の上に、出血しすぎて、頭がボーッとするのに、その低い声だけは、何故かハッキリと聞こえて。


「消えてもらおうか」


視線をずらせば、長身の男が、大門にいた。


「時刻零止」


女の手を取り、ニヤリと笑い、彼は術みたいな、経文みたいなものを唱えてく。


「フッ、ちゃんと、来やがったな」


印を結びながら、父は笑った。


楽しそうな理由は、彼の訪れを予知していたからだと悟る。


強い、強い、気。


それこそ、俺らでも勝てないくらいの。


「こんなことをしてる暇、俺にはないんでね」


手は繋いだまま、女を庇うように背に隠し、自由な方の手を彼は横に振った。