『ふふっ、紅鈴は真面目だねぇ。なんで、私の魂があんなのに生まれ変わったんだろー』
ここは、夢の中なのだろうか。
沙羅さんは『疲れたー』と言い、パンッと、手を叩くと、いかにも豪奢な椅子が出てきた。
『あ。紅鈴と夏翠の分も』
そう言いながら、パンッ、パンッ、と、再び、二回叩いた。
叩いた回数の分だけ、椅子が出てきて、なんて面白い仕組みなんだ。
『座りな?喉が乾いたなら、言ってね?』
お茶目で、男前。
なんか、沙耶を思い出す。
『……これ、座っていい?』
『あ、紅鈴。どうぞ~』
この二人が、同じ魂?
それだけで、笑ってしまう。
『じゃあ、椅子に座って、落ち着いたところで、私たちの記憶を分けましょうか』
『そだね。……ってか、夏翠、なんで、ここに来たの?紅鈴の言う通り、記憶が欲しくて?覚悟を決めて、そう言うのなら、私たちの生きた道を教えるわ。どうして、そうなってしまったのかも……。でも、覚悟がないのなら。貴女には、教えられない』
それだけ、重いのか。
私が、何かしてしまったのか。
『……夏翠、ここの世界はね、私達が創ってるの。だからね、貴女が考えていること、すべてわかるわ』
『紅鈴さん……』
自己嫌悪に陥りそうになる私を、優しく引き留めてくれるのは、かつての私。


