【完】☆真実の“愛”―君だけを―2




『夏翠』




黒闇の中、誰かに名前を呼ばれた。



『……誰?どうして、私の名前を知っているの?』


『知っているわよ、知らない方がおかしいでしょう?』


クスクスと、笑う声。


『本当、なんていうか……ずーっと、見てたけど、夏翠は、引っ込み思案、なのかな?』


見たことのない、衣装。


どこで見たといえば、そう……教科書だ。


『初めまして。大燕鳳帝国(だいえんほうていこく)第18代皇帝、双燎飛(そう りょうひ)の妻であり、皇后の練紅鈴(れん こうりん)よ。紅鈴って、呼んでね?』


ニコニコ笑って、人懐っこい人。


そんな、イメージを抱く女性。