【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



できることといえば。


「柚香、」


「っ……な、なに?相馬」


話し掛けると、柚香は、必死に涙を隠そうとした。


「泣いてもいい。怖がるのは、仕方がない。この先は、危険だから……」


「やだっ!千歳は、その危険な人たちと戦うのでしょう!?だったら、私たちもここにいるわ!」


澪も、真姫も、夕梨や、梨華、鈴蘭、朱里、燐は全員、柚香の言葉に頷いた。


愛しているから、当然だと。


それは、そこにいる巫女すべての願いだった。


「分かった。なら、守り抜いてやるから……沙耶を頼む」


柚香に沙耶を預け、巫女達の前に俺は立つ。


「来るぞ!」


襲いかかるもの達から護るように結界が敷かれてく。


何故、俺たちは戦うのか?


―そんなの、簡単だ。


生きるため……愛する人を守るため。


愛する人と、生きていくためだ。


「どうせなら、戦って、死にてぇなぁ……っ!!」


印を組んで、不敵に笑い、背に羽を生やした千歳たちの父、暁良は相馬の隣に立ち、巫女たちを護る態勢に入ると、最悪な状況なのにも関わらず、ニヤリと楽しそうに笑った。


「つよーい気が近づいてる」


暁良の言葉の意味が分からず、妖怪が襲いかかり、殺戮が行われていくなか、俺は首を傾げるしかなかった。