「あいつ、人間のくせに……怪我、大丈夫かよ……」
飛鷹も大怪我を負い、姫宮家に運ばれた。
今頃、病院への手配をしながら、直樹さんが手当てをしているだろう。
「それがよ……」
皆がなんとか、身体を起こし、息をついたとき。
「相模!甲斐!千歳!」
誰かが、千羽の若の名を呼んだ。
千羽家当主であり、生粋の天狗である千羽永久だ。
「なんだよ」
「どうしたのですか?」
血だらけの包帯を巻き変えながら、相模、甲斐、千歳は、永久を見た。
自分の体を盾にしてまで、妻、恋人、または、巫女を守り抜いた彼らは、それなりの怪我をしていた。
けど、そんなことを気にしてられない事態が起こる。


