【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



「……あ、このにおい……生命のにおいだね」


ニコリと笑った瞬間、恐怖が最高潮に達した。


「……っ、あ、貴方は……誰、なの……」


初めてだった。

こんなにも、手が震えたのは。

今まで、何があっても、震えなかったのに。


「えぇ~覚えてないの?あんなにも、愛してあげたのに」


「……っ」


「また、愛してあげたくて、ね?だって、つい、前は殺しちゃったんだもん」


信じられなかった。


じゃあ、この人間は。


「僕は、人なんかじゃないよ?さしずめ……そうだね、化け物、とでも、言っておこうか」


実力なんかじゃ、かなわない。


そんな奴等と、相馬たちは闘ってきたのか。