「え……」 女の子の白い手は、私の頬を滑る。 その手は、目を見開くほどに冷たくて。 「生きたいのなら、真実を見つめなさい」 綺麗な顔に見つめられ、心臓が跳ね上がった。 刹那。 「……あ、みーつけた」 フードを被った、青年一人。 「何百年、何千年……やっと、出逢えたね」 覗いた顔。 「待ってたんだよ?夕蘭」 見えた瞳には、欲情…… 「ねぇ、何で、僕のことを振ったの?」 まとわりつくような声に、寒気が走る。