「蒼生が、片時も離れずに見張ってる。現在、そこら辺の事情を踏んで、二人を一緒に住まわせているから、大丈夫だろうし。柚香も、千歳と一緒に住んでる」
「そう……。とりあえず、その事については、安心したわ」
もし、命が狙われているという話でなかったら、恋人同士で生活を楽しめるのだろう。
だが、いつ、殺されるかわからないという立場は大変である。
「安心したって……お前、自分も同じ立場なんだからな?」
「分かっているわよ。けど、私的には、周囲に被害が及ばなければ良いわ。幸い、私は、生きるための力を相馬に貰っているからか、異常に身体が丈夫になっちゃってるの。この半年、ちょっとした切り傷はすぐに治ったわ。本当に、すぐに。深く切っても、一晩寝たら、治ってたりね」
初めて、その現象を見たときは、驚いた。
やはり、相馬の力はそういうものだと、理解した。
「身体能力は、もとからある方だと思っているし……まだ、真姫たちよりは、大丈夫よ」
問題は、無関係の人間である一般人が、巻き込まれないかということだけだ。


