「生きるんだ、沙耶。何があっても、運命がお前を殺すことになったとしても。生きたい、そう願い続けろ。……な?生きてやれ。お前を思う、人達のためにも」 沙耶の父親である健斗さんは、愛妻家で有名。 数々の仕事を勝ち取り、その決断力は雪さんを思い起こさせる。 常に冷静で、面倒くさそうな彼が焦る要因。 それが、妻と沙耶のことだ。 それだけ、彼が大事にしている存在。 遠くからでも、”愛してる“と伝えてくれる存在。 そんな存在を自ら、手放すなんてダメだ。 そんな存在を悲しませては、ダメだ。