【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



「救った?私が?」


こういう、鈍いところも。


「まさか」


自分の可能性を、自分のいいところを否定するところも、全部、全部、ほっとけなくて。


「救われているんだ。さっきも言ったろ?」


柚香は言った。


『私は沙耶に救われたの。だから、今度は私が救ってあげたい。沙耶が気付いていないときに言ってあげられるように、傍にいてあげたいの』


沙耶が無意識で救った人間は、たくさんいるんだ。