どちらの味方という事なく、双方に剛拳を見舞ったリュート。

彼は腰に手を当て。

「情けねぇ!」

大きく吠えた。

「情けねぇよオメェら。要は学園長とダンドリッジの身内の喧嘩だろ?それを部外者が首突っ込んで、学園丸ごとの揉め事にまでしようとしやがって。雪村、てめぇもだ。生徒会長っつったら、この学園の生徒の代表じゃねぇのか。それを、事を大きくしやがって、みっともねぇ」

「な…」

雪村は気分を害したようにリュートを見る。

「お、お言葉だがリュート君。僕はこの学園の平和と安寧を願って…」

「平和?アンネー?アンネーってのはよくわからんが」

馬鹿だからね。

「平和は元々平和じゃねぇか」

リュートは雪村を睨み返した。