懐から愛銃クライムとパニッシュメントを取り出す男…ダンドリッジ・タチバナ。

「ダン!」

ベルが制止しようとするが。

「命令を、マスター」

ダンドリッジは横目でベルを見た。

「この邪悪なダンピールに、お前を泣かせた小僧どもを蜂の巣にする許可を」

「駄目だよ!天神学園は命のやり取りを禁ずだよっ!」

「知った事ではないな」

二挺拳銃…拳銃とは呼べぬほどの代物…を雪村達に向けるダンドリッジ。

「マスターの命令こそが俺の全て」

「ならば」

ダンドリッジの言葉を受け、隠密装束を纏った青年が校舎の屋上から舞い降りてきた。

そんな高さから飛び降りたにもかかわらず、怪我どころか、着地音さえさせない。

片膝をついて雪村の前に着地した青年は。

「主君を守る事こそが俺の全て」

雪村と同じ端正な顔を上げ、切れ長の眼でダンドリッジを睨んだ。

「真田一勇士、真田 佐助、推参」