ヒノモトに来てから数日が経過。

現在、古奈美達はヒノモトの西寄りの藩、敏悟(びんご)にいる。

夜通し飛翔した事で、ダンドリッジも疲れている。

山中に潜み、明け方に野宿。

古奈美やベルも焚き火を囲んで睡眠をとる。

見張りは沖田だ。

火を絶やさぬように寝ずの番をしながら、神経だけは張り巡らせる。

…眠る古奈美やベルを見ながら、不憫に思う。

まだ10代の娘だ。

こんな過酷な旅を強いて、申し訳なく思う。

古奈美はこのヒノモトの姫だとしても、ベルには全くの無関係だ。

よく同行を決意してくれた。

古奈美への友情に、感謝するしかない。