ティグルがレーヴァテインを使用するのは、大型の魔物を討伐する際など、5割以上の力を発揮する時と決まっている。

普段持ち歩いているダガーでは、ティグルの半分の力も出せば折れてしまうからだ。

ティグルに付き纏っているアマリリスは、それをよく知っている。

それ即ち、リュートに半分もの力を使うという事。

「ティグル様が5割も力を使ったら、リュートなんて消し炭に…」

「だってさあ」

嬉々として言うティグル。

「リュー君強くなったんだよ?いっぱい遊びたいじゃん」

幼い頃は、可愛い弟によくじゃれついて遊んだものだ。

「おー、そんなら」

リュートはフッと笑い。

「遊ぼうぜ!」

いきなりティグルとの間合いを詰め、跳び回し蹴りを繰り出す!

グリフィノー拳闘術・風の型!