「っ!」

迷わず二挺拳銃を撃つヴラド。

カスール弾は確かに全弾命中した。

しかし。

「くっ」

ダンドリッジの銃創は、急速に再生していく。

魔力充填がされているのだ。

再生スピードも最速になっている。

当然。

「万が一にも俺に勝てれば、語るべき事があったらしいな…それは俺の代だ」

ダンドリッジの二挺拳銃の銃口が向けられる。

その銃口の前に展開される、青白き魔法陣。

「存分に語ってもらおう」

火を噴くクライムとパニッシュメント!

魔法陣を通過した弾丸は、ダンドリッジの魔力を吸収できるだけ吸収し、ヴラドの肉体を貫通!

尚且つその速度を弱めぬまま、何度も、何度も、何度も、ヴラドの体を往復しながら撃ち抜き、彼の肉体を風穴だらけにして。

「就寝の時間だ」

ダンドリッジが指を鳴らした瞬間、ヴラドの体内で爆発する!

大ダメージを受け、白煙を上げながら倒れるヴラド。

現在の天神学園で、魔王と恐れられる学園長ヴラド・ツェペリは、若き次世代吸血鬼の前に倒れた。