「ところで」

沖田がティグル達を見る。

「ティグル君達も、リュート君と同じく天神学園に留学に?」

「いやあ、僕らは…」

ティグルとアマリリスは、顔を見合わせて苦笑い。

「実は許可を得ずに転移魔法陣を使用してこっちに来ているんだ。だから一旦はミルトゥワに帰らないと…父さんにどやされちゃうかなぁ」

「そうなんですか。あんまり滞在できないんですねえ。折角こっちでの夏を満喫してもらおうと思っていたのに…なかなかいいですよ、地球での夏は」

「あら、そうなの?」

沖田の言葉に、興味を惹かれたようにアマリリスが言う。

「例えば海水浴なんてどうですか?ティグル君達の世界にはあるんですか?暑い季節に海で泳いだりバカンスに行くっていう習慣が」

「面白そうだな、それ」

リュートが食いつく。