だが、カケルは

「どうして、丸一日だと分かった?」

と深刻な顔で言った。


「え?だって私は2日前の夕方に……」

私は、はっとなって口を手で覆った。



カケルはやっぱりという顔をして私をみつめた。


これだから頭のいい人は……



その時にはもう、眉間のシワはみていられないくらい

深くなっていた。

偏差値が80以上あるこの頭も、好きな人の前だと上手く働かないらしい。






「お前、何もカケてなんていないだろ?」




そんな冷たい声が病室内に響き渡った。