私も気を付けなくてはと思う一方、

今の私は小学生の頃から変わらない

あの高揚を感じている。

それは、明日が待ちに待った終業式で、

来る夏休みに胸を弾ませているということだ。


だが、それと同時にプールが終わってしまうのは

名残惜しいところでもある。

「あ~そうなんだよ。ホント、泳ぎたかった。」

私達は他の高校よりちょとだけ偏差値が高く、

地元では結構、有名な園盛(そのもり)学園に通っている。

そんなエリート高校生の会話とは思えない

幼稚さや未熟さがにじみ出た内容かもしれない。

だが、全力で取り組むというのは

勉強においても重要なことである。


「ホント残念。カケルの泳ぎ見たかったなぁ~。」


私はバカにしたような顔でニヤッと笑う。

こんなところも普通の高校生と

何ら変わりがないだろう。