「どけー、この女ぁー‼」

背中が熱くなるのと同時に、痛みが身体中を走った。

骨が臓器を守るように刃物の侵入を止める

音がギシギシと身体中に響きわたっていた。

「い、痛いよぉ。」

私は目から大粒の涙を流してカケルを抱きしめて、

痛みに耐えようとした。

カケルは私と向き合って、

私の苦しみ、もがく姿を傍観していた。

何が起こっているのか全く理解できなかったのだろう。