三日月 ~キミの瞳にうつるのは ~

「ねぇ、カケル?今日、部活で…「あ、ここオレん家」

私の声が小さかったのがいけないのか、

カケルが私の話に耳を傾けていなかったのが原因か、

私の疑問をカケルにぶつけることはできなかった。

私は一人で勝手に落ち込みながら

地面からカケルの家に目線を移した。

それは、この高級住宅街に足を入れたときから

思っていたことだが、カケルの家は俗に言う

お金持ちの家だ。

とはいっても私の家とあまり変わりはない。

私達のクラスの大部分が高級外車で登校する。

私は普通の高校生気分を味わいたいし、

それほど学校から離れた場所に家がある訳でもないので

徒歩で通っている。

なにより、たまにカケルと一緒に帰る時間を心待にしているのだ。


そういうわけで、私は

カケルの暮らしについてはそれほど驚かず、

ただ、カケルもかと思った。



「アレ?父さんの車がある。」

「え?私がいても大丈夫なの?」

カケルの家庭の事情を聞いていた限り、

私がここにいて良いのか不安になった。