俺は桜小路颯斗。

姉である、琴那が大好きである。



姉ちゃんは生まれつき体が弱く、あの事故が起きてからは走ることも難しくなった。



でも、悲しいはずなのに、そんな表情をひとつも見せない姉ちゃん。


俺やもちろん親、そして生徒会メンバーもその事は気にしていた。



姉ちゃんは人より運動ができない分、勉強を日々、頑張っていた。



そのかいあってか今は生徒会長である。



顔立ちも大人びていて、スタイルもよく、人当たりも良い姉ちゃんは学校の人気者だ。





でも、そんな完璧な姉ちゃんでも欠点がひとつある。


他人の体調や気分の変化には敏感な姉ちゃんだが、自分の事は全くなのである。




だから、俺たちが気づいてやるしかない。


それに、走れなくなったのは俺のせいだから、、、、。