セブンチャイルド……7人の子ども?
バンドメンバー、7人もいない、よね?
「どういう意味だと思う?」
考えてもわからなくて、首を横に振った。
拓麻は未だに赤面して照れている。
どうしてだろう。
「この名前、俺が付けたんだ」
「拓麻が?」
不意に、拓麻の目がゆらりと揺らいだ。
拓麻の手のひらの温度が、わたしの頬に伝染る。
「セブンチャイルドの略称は“ナナコ”――ナナ、お前の名前になるんだ」
いつからか、わたしのことを『奈々子【ナナコ】』ではなく『ナナ』とあだ名で呼ぶようになった拓麻に、久し振りに名前を呼ばれた気分だった。
心臓が、キュンと甘く高鳴る。



