腹立たしくなって、拓麻の発言を全て言い訳だと思い込んでいた。 まだまだ子どもだなぁ、わたし。 あとで謝らないと。 「それと」 「まだ何かあるの?」 拓麻の瞳が、チラリとわたしを捉えた。 「ひ、引かないでくれよ?」 不安げに聞かれて、恐る恐る頷いた。 わかった、何を言われても引かない。 ちっちゃい頃から拓麻の格好悪い姿を何度も見てきたから、今更ドン引きするようなことそうそうないよ。 「俺らのバンドの名前、知ってるか?」 「ううん。なんて言うの?」 「――“セブンチャイルド”」