笑いを抑えた声で言われても説得力ない!
ほっぺたを膨らまして照れをごまかしていると、ふんわりと甘い香りが漂った。
「はい、クレープあげるから機嫌直して?」
こてん、と首をかたむけながら優しい微笑みでクレープを差し出されれば誰だって機嫌はすこぶる良くなるだろう。
「!!!
ありがとうっ!」
わああ、美味しそう…っ
「……ふふっ」
「? なぁに?」
「顔、すっごくキラキラしてる」
「!?」
無意識のうちに顔が緩んでしまってたか…
「美味しそうだもんね、俺も食べよっと!」
冬麻くんが自分のクレープを食べ始めたので、私も食べ始める。
「おいひぃ~~!」
んん、幸せっ
夢中になってもぐもぐと口をすすめていると視線をかんじた。
ちらと斜め上を見ればぱちり、と冬麻くんと目が合った。
「幸せそうに食べてるから、こっちまで幸せになっちゃうね」
にこっとイケメンスマイルをモロにくらった私はもはや瀕死寸前だ。


