~瑠衣side~
―次の日、いつもどおり陽音と一緒に学校に行き、優ちゃんと話していた。
SHLの時間になり、担任の先生が入ってくるのと一緒に昨日の男の子も入ってきた。
「あっ」
クラスの女子からの黄色い声の中、私は密かに声をもらした。
すると、彼と目があって微笑まれた気がした。
…気のせい…か!?
恥ずかしくなって顔を下げる。
「はいはい静かにー
転校生を紹介するぞー」
先生が男の子に目配せをすると、男の子が自己紹介をしはじめた。
「倉科 冬麻(クラシナ トウマ)です。
今日からよろしくお願いします。」
声までイケメンなんですね。
「じゃあ、倉科は…鞍瀬の隣の席だな。」
私の隣…つまり、一番後ろの窓側かぁ…
倉科くんが隣に来るという緊張でドキドキしていた。
倉科くんが席につくと、私に
「よろしくね」
と、笑顔で言ってくれた。
こ、これがイケメンスマイルというやつか…!
顔が熱くなるのを感じながら
「こっちこそ、よろしくね!」
と、言った。
…ちゃんと笑えたかな…!?


