郁は今まで白石諒と関わったことはなかった。
であるからして、表面的なプロフィール以外、彼について知っていることはほとんどない。
どんな人かと思ったけど・・・・けっこうS?
ああ苦手だ・・・仕事らしい仕事なんてしていないのに、ぐったり疲れてエレベーターを呼ぶ。
そういえば———
エピソードというほどのことでもないけど、白石諒のことで、印象に残っていることがある。
以前、他の女子社員と彼と三人でエレベーターに乗り合わせたことがあった。
先に乗りこんだ白石は、『閉』ボタンを押し、「何階ですか?」と首をひねって郁たちに聞いてきた。
「あ、6階ですぅ」
と、同僚が今まで聞いたこともないような高い声で、すかさず告げる。
こういう分かりやすい反応に、ちょっぴり引いてしまう自分は、可愛げがないんだろうか。
まぁ、確かにイケメンだとは思うけど。
であるからして、表面的なプロフィール以外、彼について知っていることはほとんどない。
どんな人かと思ったけど・・・・けっこうS?
ああ苦手だ・・・仕事らしい仕事なんてしていないのに、ぐったり疲れてエレベーターを呼ぶ。
そういえば———
エピソードというほどのことでもないけど、白石諒のことで、印象に残っていることがある。
以前、他の女子社員と彼と三人でエレベーターに乗り合わせたことがあった。
先に乗りこんだ白石は、『閉』ボタンを押し、「何階ですか?」と首をひねって郁たちに聞いてきた。
「あ、6階ですぅ」
と、同僚が今まで聞いたこともないような高い声で、すかさず告げる。
こういう分かりやすい反応に、ちょっぴり引いてしまう自分は、可愛げがないんだろうか。
まぁ、確かにイケメンだとは思うけど。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)