今日の朝、門の前での

挨拶運動をしていたら、

すごい勢いで2人の女子が

門を出て行った。

確か女子バスケの子達。

奈帆と話してるのを見たことがある。

俺は奈帆に聞くことにした。

「なぁ、奈帆。

多分奈帆の後輩の

髪長くてポニーテールしてる子と、

ショートカットしてる子が

門出て行ったぞ。」

俺がそう伝えると

奈帆は真っ青になって

「それほんと?

多分、美咲と香穂子だわ」

と言った。

「どんな子達なの?」

「美咲は、

あ、ポニーテールしてる子ね。

すごくいい子だけど自由ね。

ほら、

いつも男子の方見に行ってるでしょ。

好きな子でもいるのかな。」

あ、あの子か。

どうりで見たことあるわけだ。

「で、ショートカットの子が

香穂子。

香穂子はすごく落ち着いてて

ほんとに美咲のお母さんみたいなの」

いつもその美咲って子が

香穂子って子に連れて行かれてるのは

見たことがある。

でも、

「今日は美咲って子が香穂子って子を

引っ張ってたぞ。」

「多分だけど、香穂子の彼氏の事

じゃない?有名でしょ。

ほら、富永 類って。」

「富永、、、類?」

「そう。知らないの?

遊び人で有名よ。

香穂子とはもう3年位付き合ってる

らしいけど、ね。」