ーーキキー、ガチャッ

「着きましたよ」

雪人がそう言うと、陽は雪人のほうに体を向けて、頭を下げた。

「本当に、本当に、ありがとうございます。このお詫びは必ずさせていただきます・・」

そう言って申し訳なさそうに頭を下げる陽に

「・・・そうですね、、それでは、僕のお願いを聞いていただけますか?」

子供のようないたずらな笑みを浮かべて雪人は言った。

「・・お願い、、??わたしにできることであれば何でも・・」

「約束ですよ、柊木さん。では、またお誘いさせていただきます。お仕事、頑張ってくださいね。」

陽は車からおりてお礼を言うと、雪人は左手をヒラヒラさせて、車を走らせた。