ーーーピピピピ、ピピピピ

目覚ましの音で目がさめる。

「ふぁ〜、、」

陽はひとつ欠伸をすると、大きく背伸びをして、準備をはじめた。

会社につくと、どうやら今日から新人が入るらしいということを知り、陽は少しワクワクしていた。

( どんな子なんだろう、楽しみだなぁ )

部長の朝のミーティングも終わり、いよいよ、新人の紹介のときがきた。

「えー、今日から、この部署で働く、高橋 一真 (たかはし かずま)くんです。一真くん、入ってきていいよ」

部長がそう言うと、廊下の角から、男の子が1人歩いてきた。
そして、部長の隣に立つと、

「本日よりこの部署で働くことになりました、高橋 一真です。よろしくお願いします。」

そう言って頭を下げた。
一真の挨拶が終わると、部署の人たちから歓迎の拍手が送られ、一真はお礼を言った。

「高橋の面倒は、柊木が見てやってくれ」

部長はそう言うと、自身のデスクに戻っていった。

「柊木先輩、よろしくお願いします」

そう言って頭を下げた、一真に

「こちらこそ、よろしくお願いします」

と言って頭を下げると、一真は笑った。

(あ、笑うと、少年っぽいあどけなさが増すなぁ、、)

陽はそんなことを考えていた。