コンコン

『ほーい』

「蓮、呼んできた」

『さんきゅー
 それじゃぁ遥海だけ入って来てもらえる?』

「うん」

 ガチャ

「しっ、失礼します」

『そんな固くなんなくていいよ
 敦桐連れてきてくれてありがとう
 夕飯できたら呼びに来てくれてもいいよ』

「はいはい
 分かってるよ
 成長期のお坊っちゃん」

『さっすが
 宜しくね』

「おう」

 パタン

『朝ぶりだね、遥海』

「うん・・・」

『やっぱ怖いよねぇー
 いつもと雰囲気違うし』

「そんなことない」

『そお?なら良かった』

「話ってなに?」

『そうそう、忘れてた
 遥海さ、今日お母さんと会ったでしょ』

「あっ、た、、、」

『それでさ、遥海には悪いんだけど急ぎだったから遥海の言いたくなかった事を調べた
 それで、遥海のお母さんの住所、電話番号、仕事、誰と一緒に暮らしているかとかいろいろ調べたんだけど、厄介なことに城島に牙を立ててる奴らと一緒に居ることがわかった。
 それで、城島を潰す為に動いてる事も調べでわかったってことで、しばらくは遥海に城島で生活してもらう。』

「え?」

『勝手でごめんね
 でも、前回のこともあってあそこのアパートで一人暮らしをさせるのは無理なんだ。
 だから、もうアパートも解約手続きをして荷物も城島の奴らで必要最低限の物を運んだ。
 もちろん、洋服は城島で結婚してるやつも少なくないからその女の人達にやってもらった。』

「なんで・・・
 なんで何も言ってくれないの!
 酷いよ・・・」

『うん、知ってる
 俺が酷いなんて自分が一番よく分かってる
 けど!けど、俺のミスで俺の浅はかな指示で城島を無くすわけにはいかないんだ』
 
 トン

『これが終わるまで、しばらくは我慢して
 そしたら、新しい家借りて俺の居ない新しい生活始めな』

「蓮、泣いて・・・」

 バンッ


「れーん!
 ご飯!」

『おう!今行く!』

「あっもしかして邪魔しちゃった?」

『どーだろーなー。夏梅に任せる』ニヤ

「蓮、その顔やめろ・・・」

『なんで』

「男なのにキュンキュンした」

『あっそう、ふーん
 夏梅ちゃんほんとは性別間違っちゃったんじゃない?』

「んなわけあるか!
 ベーだ!」

『はいはい、遥海行くよ』

「あっ、うん・・・」

「無視すんなよ!」

『無視してないもーん』