秘書の仕事も慣れてきた頃、たまたま、私は残業をしていた。 「ごめんね、おつかれー!」 五月さんが、そう言って、仕事を終えて帰ったのはすでに1時間前だ。 「はぁ…」 終わらない… 五月さんとは仕事を分担していて、社長に関わることは、だいたい任せてもらっている。 だけど、今日は終わりが見えない… ため息をついたとき、社長失礼しますのドアが開いた。 「なんだ、まだいたのか。」 扉を開けて、そう言ったのは、社長だ。