私は、心配で寝ることができなくて帰ってくるのを待つことにした。

冬弥が帰ってきたのは、深夜の1時を回った頃だった。

(ガチャ)

玄関の開く音がした。

私は、一目散に冬弥の元に駆け寄った。

「お帰り」

私がそう言っても帰ってこない言葉。

冬弥はそのまま、私を無視して通りすぎようとした。

とっさに、冬弥の腕をつかんだ。

冬弥は、振り替えって嫌そうな顔をして、

「なに。」

と、冷たく言い放った。