高校生陰陽道家の正樹(まさき)君の
最後の文鳥で最後の式王子の話を聴かせてもらったから、
社長の愛する番の隻眼文鳥達が、いずれ全盲になるという悲劇を聴いても、私は三竹に気づいてしまった「恥知らずな」想いを伝える事が出来す、ノートパソコンの手を止めた三竹に見られる事も構わず、溜めていた涙をおもいっきりながした。
三竹は言葉をくれず…

ながした涙の滴る私の右手を

大切なモノを扱うかの様に

両手で

上下に

包んだ。



だから私は己の「恥知らずな」衝動を抑える事が出来た。

ただ

涙を、止める術を知らず


一時間以上も

三竹の手の体温に包まれていた。



だから鳥カフェに一緒に取材に行けた。

と、いう理由なのだ。