「…じゃあ、ぐるぐる巻きにされたお前が、どうやって脱出できたんだ?」

「そ、それは…」

…言えない。

背後霊に乗り移られて、超人的な力を発揮して、反撃した、なんて…

たとえ説明したとしても、信じてくれないだろう。

「…それに、な。

お前がチンピラチンピラって言ってる相手、そのうちの一人は、社長の御曹司でな…」

苦虫を噛み潰したような表情で、先生は続ける

「港都コーポレーション…知ってるな?あそこの社長の息子だ。まあ若干、出来は悪いらしいがな」

私は混乱したまま。

一刀斉が私に乗り移って、助けてくれたとはいえ…