コウジュンはそっと栗色の髪に触れた。 日焼けしたのではない柔らかく滑らかな髪に指をもぐらせ、唇を近づける。 慌てたように身を縮ませたハルを見て 微笑みがこぼれた。 そうだ、 私はラドゥールを守ると誓ったのだ。 初めて会った時、彼女を水鏡からすくい上げた時、腕の中で震える彼女を見た時。 私は何度言ってきただろう。 私はラドゥールを守る、と。 「ハル、帰る方法を見つけたよ。」 すっと言葉が口をついて出た。