そっと手を引かれ歩く。

警護の兵がまた増えている。

これはやりすぎじゃないかと思うが、彼らは志願してきた兵らしくその気持ちは大変有難いと思うので、ハルは黙っていることにした。

可愛らしい声がする。小鳥たちがさえずりあい、やわらかな陽ざしが降り注いでいる。

「ハル。」
ふいに名前を呼ばれ、正面を見た途端、どんっ!
「きゃっ!」
何かにぶつかってしまった。

「すまない。ケガはないか?」
ぶつかったのは前を行っていたコウジュンの大きな胸だったようで、よろけたところをそのまま抱え込むように抱きとめられた。

「ごめんなさいっ、私がよそ見してたから。」
「いや、私が急に立ち止まったからだ。」



鳥がさえずる。



「あの、もう、、」

抱えた腕を放してくれる様子がない。

見上げると青い瞳は何か考え込むように宙で止まっている。

「え、、っと、、コウジュン?」