「皇子!」
けたたましく扉を開き現れたのは、
血で染まったユンハだった。

「一体どうしーー、、」



コウジュンは弾けるように駆け寄った。


ユンハの腕に横抱きに抱えられ
だらりと腕を垂らし
蒼白な顔を悲痛に歪め、固く瞼を閉じているのは、、

ハルだった。

「どういうことだ!?
ハルっ!!ハル!?」

その胸には矢が刺さり染み出す血が赤黒くドレスを染めてゆく。

「ガイン!すぐに医員を!急げ!」