小さな驚きに似た声があがった。
『やはり何か、、そこか!!』
瞬時に声のしたほうを見る。
侍女が口元を押さえている。
「な、、」
窓から射し込んだ光に照らされるように、
ラドゥールの身体がきらきらと輝き始めているではないか。
いや、違う。
「なんと、、、」
透けて、、ゆく?
「まさか、、」
瞬間、、
叫び声とともに身体中に衝撃が走った。
床に叩きつけられていた。
何が起こったのか、ずっしりと身体が重たい。
何かに押さえつけられて、それでも何とか視界の端にラドゥールを確認できたときには、彼女は深い紺色のマントに引き込まれたところだった。
「、、、っ貴様!!ここで何をしている!!」
耳にぐわんと響いてきたのはコウジュン皇子の怒声だった。

