「じゃあね、渡利」

「あぁ、またな」

そう言って新幹線に乗り込んだ。

新幹線が発車する。

窓から見えた藤谷はもう泣いてはいなかった。

見えなくなるまで藤谷は手を振り続けていた。

「さて、弁当食べるか」

そう思った俺は、弁当を開いた

「普通に美味そう…」

あいつ、意外と料理できんだな…

俺はその弁当を食べながら藤谷との思い出を噛み締めていた。

藤谷…絶対帰ってくるからな…待ってろよ…

おれはそう誓った。