しかし、目の前にいる人物に気付き、足を止めた。

「よ、諒」

「なんだよ優也。俺いま、一番会いたくなかったんだけど」

「まあ、いいじゃねーか。ちょっと話そうぜ」

そして近くの公園へ入った。

「で、なんだよ」

「俺さ、」

何だか嫌な予感がした

「俺、香織のこと好きになった。」

やっぱりか、

「そうか、」

「俺、香織が諒と付き合ってるからって諦めたりしないから」

「だろーな。でも、俺も譲るつもりはねーから」

さっきは、イライラして藤谷にあんなことを言ってしまったが、俺は藤谷を離したくない。

「いや、譲るとかマジやめてね」

「は?」

「俺は自分で藤谷を手に入れるから。」