“彼氏”という単語に顔が赤くなってしまった。

渡利はいないよね…?

そう思いながら周りを見たとき、

「きゃっ」

後ろから目隠しをされた。

「え、だ、だれ?」

「めっちゃ顔、赤いけど?」

耳元でそう囁いた犯人は、

「わ、渡利」

「くくっ、おもしれー」

「面白くなんかないよ‼」

そう言って渡利を睨んだが、渡利はけろっとしていた。