諒side

「渡利~‼」

そう名前を呼ばれ後ろを見ると藤谷が手を振りながら走ってきていた。

でも、

「わっ」

近くに転がっていた石でコケそうになった。

「ふっ」

そんな様子もまたかわいい

なんて、本人には言えないけど

「渡利~!」

ガバッと俺の腕に抱きついてきた藤谷。

「どーした?」

「コケたとき、笑ったでしょ」

俺の腕から手を離し、自分の腰に当てて怒った様子の藤谷