恋ノ色

うわっ フラフラする。私、結構熱あるのかな…

そう思いながら歩いていたとき、急に足の力が抜けた。

ヤバい、倒れる

そう思ったとき、誰かにぐっと腕を引っ張られた。

「えっ」

「おい。大丈夫かよ。」

隣を見ると、渡利が心配そうにこちらを見ていた。

「わ、渡利」

驚いて、ばっと手を振り払ってしまった。

「あ、わりぃ」

そう言って、悲しそうに目を伏せた。